hitolay

アラカルトブログ

古畑任三郎という現代落語が好き

f:id:hitolaaaaaaay:20210210193340j:image

 

落語はマクラ、本題、サゲ という構成になっているんだが、古畑任三郎もその構成。古畑任三郎が1人で黒背景で喋るマクラ、本編と全く繋がらないときもあれば本編の注目する箇所を言う時もある。本題で殺人があって解決編で古畑が詰める、まさにサゲ。

 

この構成から外すことなく、しかも本編の構成も決まっていて、最初に犯人が殺人をし、視聴者にそれが見えてる状態で進む 普通サスペンス系って犯人が誰かわからなくて一緒に考えていくから面白いのに、、そんな、、どうしてそんな面白くできるんだ

 

特に好きな神回が明石家さんまが犯人の「しゃべりすぎた男」明石家さんまが弁護士役。関係上邪魔になった女性を殺すのだが、その女性にプロポーズした今泉くんが疑われ裁判に。今泉くんの弁護側に今泉くんの友人である弁護士明石家さんまがつくため、これはもういいように隠せちゃうと思ったら、弁護側の証人で古畑が話し始め、、、、明石家さんま自身の喋りすぎるイメージと内容があっているのがオシャレ。でも明石家さんま節でバアバア喋らない。あ、そこか、、!と気づかずうちに喋りすぎてたわと思わせる巧みさ。落語の出囃子が聞こえてくるくらいサゲが綺麗。あんなにポンコツな今泉くんを真の意味で友人と思っていることを、明石家さんまに先制布告として古畑がさらっと伝えるシーンがあっつい!もうあっつい!

 

他にも古畑任三郎の内面が唯一描かれる松嶋菜々子回とか、大体殺し方は撲殺の古畑任三郎の中でも、殺し方が面白い藤原竜也回、ガリレオ絶対ここからだろっていう福山雅治の回も、職業病のせいでバレちゃう堺正章回とか、くぅう!おもろ!ってなるし、「ニューヨークにて」なんてニューヨークに着く前のバスの中での話だけで展開される凄まじい演出。

 

三谷幸喜作品といえば王様のレストランとか他の作品でも登場する赤い洗面器の男の小噺。いつもオチ前で終わって、みんなが、え?またオチ聞けないやん。となる

 

赤い洗面器の男の話。ある晴れた日の午後道を歩いていたら、向こうから赤い洗面器を頭にのせた男が歩いてきました。洗面器の中にはたっぷりの水。男はその水を一滴もこぼさないように、ゆっくり、ゆっくり歩いてきました。私は勇気をふるって、『ちょっとすいませんが、あなたどうしてそんな赤い洗面器なんか頭にのせて歩いているんですか?』と聞いてみました。すると男は答えました。

 

オチに差し掛かった時点で必ず何らかの出来事が発生し、語られずに終わる。これはイスラエルのジョークということになっているが一説によるとオチがない話と水が落ちないをかけているとかいう 落語でいう考えオチか?

 

なぜこんな面白いのか、なぜ私はいま古畑任三郎のTシャツを着ているのか少し解明できてきた

 

このブログ、オチないんかい